日本とアメリカ広告の違い

日本とアメリカの違い – プロモーションの焦点 –

消費者に長らく愛され、姿カタチを大きく変えずに今日まで存在する商品がこの世にはどれだけあるでしょうか。

コカ・コーラ、M&M’s、日清カップヌードルに金鳥の蚊取り線香など、よく思い出してみると自分が子供のころからデザインがほとんど変わらない商品は相当数あることに気がつきます。

皆さんはマーケティングにおける4つのPをご存知ですか。

“Product” “Price” “Place” “Promotion”

これらの要素は互いに影響を及ぼし、市場においてそのブランドの価値を形成するのですが、アメリカでは “Product” “Price” “Place” の3つの要素が何十年も変わらない商品が多数存在しております。

先述の「子供のころからデザインがほとんど変わらない」モノたちです。

例としてM&M’sチョコレートを挙げてみましょう。

M&M’sチョコレートのメイン商品ラインナップはミルクチョコレート、ピーナッツ、プレッツェルの3種類のみ。

(ミントやダークチョコレート等、その他セカンドラインと言えるフレーバーを合わせても計8種類程度です。)

これと言って期間限定品が出るわけでもなく、いつどこのスーパーに行っても同じものが並びます。パッケージも皆さんが想像する“あのデザイン”のままです。

そもそも新商品の開発にはそれだけの投資とリスクが伴うため、長年同じ製造ラインで収益を上げ続けられるのであれば、企業にとってもその方が堅実ではあります。しかし、現状を維持し続けるというのは消費者にも飽きられやすく、想像以上に難しいことです。

そのため、アメリカで長年愛され続けてきたブランドは「変わらない価値の提供」のために最後のP、プロモーションを駆使し、消費者とコミュニケーションを図り、ファンにファンであり続けてもらえる努力を行っている印象を強く受けます。

M&M’sの場合、ニューヨークのタイムズスクエアに巨大なショールームを持ち、ラスベガスの中心にも巨大な自社店舗を持っています。それら場所で“あの”キャラクターを中心としたブランドの世界観を提供することで、消費者の意識にブランドイメージを植え付け、つながりを作っているのです。

一方で日本はどうでしょうか。コンビニやスーパーでは週替わりで新商品が並び、もはやここ2年ほど帰国していない私が見たことのない商品ばかりが並んでいることでしょう。季節や地域ごとに様々な表情を持ち、狭い国土で移り変わりを感じられる日本であるからこそ、アメリカとは違い変わり続けることが求められるのかもしれませんが、こういった日本のケースではM&M’sのようなブランディング戦略は取れません。

なぜなら移り変わりの激しいPlaceでは、売れない商品は弾き出され、別の新商品に取って代わられるため、長期的ブランディング戦略より短期的な認知拡大を目的としたプロモーションが求められるからです。

そのため、マスメディアを通じて一気に認知拡大を目指すのが良しとされ、旬のタレントを使い、東京を中心にいわゆる“バズ”を形成することが求められる気風を感じます。アメリカとは正反対の「新しい価値の提供」を目指したプロモーション活動です。

このように、アメリカと大きく異なり、“Product” “Price” “Place”もものすごいスピードで変化し続け、それに付随する形で“Promotion”が展開されているのが日本市場と言えるでしょう。日本人は新しい物好きと言われる所以はここにあるかもしれません。

話はアメリカに戻りますが、3つのPに大きな変化が無いアメリカでは、新しいモノ・流行っているモノなどが生まれにくく、逆に普遍こそ認知なのではないかと思います。そのために自社ブランドを好きになってくれたファンに向けて、その「変わらない価値」を提供し続ける必要があるのではないでしょうか。

どちらが良い悪いではなく、その国の市場に応じて徐々に形成されてきたからこそ、両国におけるの現在のプロモーションという姿があると思いますし、その違いを知ることが自国以外で市場認知を獲得する第一歩なのではないかと考えております。

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